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ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

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TOKYO
理系
カタカナ仕事
その空隙。


著者は加藤秀行。

東大経済学部卒。
戦略コンサルティング会社に勤める。

2篇の短編集。

どちらも主人公は理系。

『シェア』はSEの主人公女性が民泊ビジネスを行う話。
IT起業家の元旦那に
離婚時に手にしたその会社の株の売却を迫られながら、
新たな生活の基盤を求めて、民泊ビジネスを行う。
ビジネスのパートナーは、ベトナム出身のSEの女性。
彼女は軽やかに異国TOKYOを生き抜く。

『サバイブ』は銀座のビールパブに勤める男性主人公が
男性2人に家事を提供しながらハウスシェアを行う話。
同居男性は戦略コンサルティング会社勤務、
銀行勤務のともに外資系。

どちらもTOKYOで
先端を走り続けないといけない
カタカナ仕事をしながら、
サバイバルな、だからこそバブリーな
ライフスタイルが
理系の感情を抑えた描写で描かれる。

今というエラ、
TOKYOというライフステージ、
カタカナ仕事というサバイブ感覚、
そして、それらの空集合がそこにある。

腑に落ちた言葉。

「文系の理論は全て願望でしかないからな」

そうだよな。
文系の僕は
ずっとずっと願望で生きてきた。
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[ 2020/07/28 02:57 ] | TB(0) | CM(0)

経済は世界史から学べ!

経済の視点で世界史を見る!

経済で世界史を切った本。
総花的に世界史を横断しながら
書いているので、
全部を腑に落ちるのは難しいが
国と中央銀行はなぜ別なのか?
という部分はおもしろかった。

国が通貨発行権を持つと
国は無駄遣いをしがち。
どんどん通貨を発行して
通貨の価値が下がり、
インフレになる。
とくに戦時下では
通貨を大量に発行しがち。
で、国の財政は破綻する。
そこで、通貨発行権は
国から独立した中央銀行が持ち、
通貨の安定を図る。

個人の経済活動の自由を
最高の価値とする「新自由主義」は
欧米では左派。
大きな政府が財政出動によって
経済を活性化する
「ケインズ理論」は左派。

①19世紀の古典的自由主義
②1930年代、世界恐慌に始まるケインズ主義
③1980年代、ケインズ主義の限界から新自由主義へ
④2010年代、世界恐慌に始まる新ケインズ主義(アベノミクス)
という整理はわかりやすい。
[ 2020/07/14 03:15 ] | TB(0) | CM(0)

スタイルズ荘の怪事件

アガサ・クリスティの処女作を読む。

初めてエルキュール・ポアロと
アーサー・ヘイスティングズが登場した作品。

処女作にして、読者を欺くトリックが秀逸だ。

物語は、第一次世界大戦中に負傷したヘイスティングズが
旧友ジョンの招きでスタイルズ荘に滞在するところから始まる。
その家の当主であるエミリー・イングルソープが謎の死を遂げ、
ヘイスティングズは当地で再会した
旧友ポアロに事件の捜査を依頼する。

最初に怪しまれるのはエミリーと再婚したばかりの
若い夫アルフレッド・イングルソープ。
誰もが怪しい状況の中、ポアロは謎を解いていく。

そう思わせて、こうきたか、という展開。
ミステリィの女王はここから始まった。
[ 2020/06/26 03:45 ] | TB(0) | CM(0)

絹の家

アンソニー・ホロヴィッツの
シャーロック・ホームズ新作。


コナン・ドイル財団が初めて公認した
80年ぶりのホームズ続編。

このキャッチだけで
ホームズファン、推理小説ファンは
手にとってしまうだろう。

アンソニー・ホロヴィッツが
書いたホームズだ。
ワトソンも出てくる。

ホームズの元に訪れた美術商は
アメリカである事件に巻き込まれて
不審な男の影に怯えていると言う。
ところが、その不審な男を追跡したホームズは
ベイカー街別働隊の少年たちに手伝わせるが、
その少年の一人が殺されてしまう。
さらに事件が別の方向へと走り出すが……。
ホームズが逮捕される一幕もあり、
波乱万丈の展開から
別のものと思われた事件が
最後には一つにつながっていく。
その展開はなかなかのものだ。

ホームズとワトソンとともに
重苦しい事件の解決へと
読者は連れて行かれる。

このどんどん違う方へと流れていく展開からの
一気にひとつながりになる醍醐味は
ホロヴィッツらしい。

読後、『絹の家』というタイトルの
意味の重さに気づく。
[ 2020/06/13 07:25 ] | TB(0) | CM(0)

メインテーマは殺人

アンソニー・ホロヴィッツは
仕掛けてくる。

『カササギ殺人事件』では
小説内小説の上巻と
その失われた最終章を探す
女性編集者の
探偵ストーリーである下巻、
という意表を突いた構成。

そして、この小説では
著者自らが登場。
毎回、趣向を凝らして
仕掛けてくる。

主人公は元刑事のホーソーンと
何と著者のホロヴィッツが嫌々ながら
ペアとなって殺人事件を追う。

現代版ホームズとワトスンを狙った作品。

物語は、自らの葬式を依頼した女性が、
その6時間後に殺される
というショッキングが事件が幕開け。
その女性が過去に起こした
交通事故も明らかになり、
また、女性の息子である
有名俳優の存在も引っかかってくる。

ホーソーンはホームズ並の洞察力。
しかし、性格が悪い。
ホロヴィッツは苛立ちつつも
ホーソーンの本を書くという
仕事を受けた手前、
しかも、ミステリー作家という
自負もあって、
ホーソーンに先を越そうと
推理したり、お独断で行動したりもする。

ミスリードも効いていて、
読後にやられた感があった。

シリーズ化も視野に入れている、
という作品だ。
[ 2020/05/21 16:15 ] | TB(0) | CM(0)
プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
できない日はごめんなさい。

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