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本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

ホーム > アーカイブ - 2012年05月

BECK

これは音楽がステージの
スポコン映画だ。


観終わってかなり経つが
蘇ってくるのが佐藤健演じる気の弱い少年の
奇跡の歌声のシーンだ。

べックは水嶋ヒロを中心に
佐藤健 桐谷健太 中村蒼 向井理といった
メンバーで結成されたロックバンドの
サクセスストーリーだ。
物語はロックムービーというより
青春の香りに満ちあふれた
音楽版スポコンシネマになっている。

そして、その中でもっとも印象的なのが
ワイルドな水嶋でもなく
クールな向井でもなく
気の弱い少年を演じた
佐藤の奇跡の歌声だ。

この歌声の表現に
映画的想像力が駆使されている。

それが逆に僕たちの体内に
奇跡の歌声を響かせていく。

ストーリーは
伝説のエレキギターあり
ニューヨークのマフィアあり
バンド内の軋轢ありと
けっこう賑やかで
決戦の野外フェスに向けて
盛り上げてくれる。

その中で静かな弱々しい
佐藤が奇跡の歌声を響かせる
というシーンが
強烈に残ってくる。

この映画的想像力による
演出により
記憶に残る青春映画となった。

この映画が語りかけてくるのはただひとつ。
ギャンブルしようぜ! 人生!

「BECK」 通常版 [DVD]「BECK」 通常版 [DVD]
(2011/02/02)
水嶋ヒロ、佐藤健 他

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GANTZ PERFECT ANSWER

ガンツは僕たちの日常を破壊し始める。

ガンツの完結編。
前作で見られたユーモアは影を潜め
ガンツは僕たちの日常に
侵入し始める。
地下鉄内で一般人を巻き込んだ殺戮の戦い。
どこかオームを想起させられ
テロをイメージさせられ
ガンツは僕たちの日常を壊し始める。
いやむしろ僕たちの世界の凄惨さに
ガンツが追いついたというべきか。

松山ケンイチ演じる加藤が生き返り
一方瓜二つの加藤星人も現れ
ガンツからのターゲットに吉高が選ばれたことで
それを守ろうとする二宮と戦士たちの戦いも始まり
ストーリーは複雑な様相を見せ始める。

星人からの復讐というキーワードが
何度も出てくるのが印象的だ。

星人とは何か。
もちろん明かされない。
ガンツの謎もわずかに明かされるが
明快ではない。

この不明瞭さこそ
まさに現代そのものなのだ。

次々に生き返る戦士たちは
死に、また生き返りと
生死を行き交う。

そうした中ヒロインを演じた
吉高由里子と
主人公の二宮との純愛にしか
存在証明がないこの物語は
まさに現代を象徴している。

GANTZ PERFECT ANSWER [DVD]GANTZ PERFECT ANSWER [DVD]
(2011/10/14)
二宮和也、松山ケンイチ 他

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ワイルド・スピードX2

何にも考えずに楽しむ
カーアクションムービー。


抜けるようなピーカン映画。
ただただ楽しむべき
アメリカのカーアクションムービー。

冒頭の公道レースから
スピードでアドレナリンが噴出する。

ナイスバディの女性たちも
陽気に盛り上げてくれる。

ノーテンキでハッピーな主人公たちに
心が解放される。

そして、ターボスイッチで
ストーリーも加速する。

カーアクションが自然に
ストーリーにマッチして
何にも考えずに楽しめる。

工場からスゴイ数の車が
出てくるところは圧巻!

ラストのアクションも
スカッとするね。


ワイルド・スピードX2 [DVD]ワイルド・スピードX2 [DVD]
(2006/04/01)
不明

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桐島、部活やめるってよ

青春はいつも戦いなのだ。

神木隆之介主演で映画化が決定している朝井リョウという
大学生小説家(今は社会人小説家)の青春小説である。

高校を舞台に桐島という部長がバレー部を辞めたことから
巻き起こる物語が語られている。
といっても、桐島は物語にほとんど出てこない。

6人の高校生と1人の中学生の一人称で語られるストーリーは
それぞれがそれぞれの状況下での戦いの物語だ。
そう、青春はいつの時代も戦っているのだ。

バレー部員、ブラスバンド部員、
映画部員、ソフト部員
野球部員、バドミントン部員。
部活だけではなく、学校生活の中で生まれる
人間関係や
自然に生まれてしまうランクの差など
さまざまな問題と戦う心のうちが語られる。

視点が次々に変わるので
感情移入を続けにくいのと
気持ちが盛り上がりにくいという
点はあるが。

学生時代にどの世代もが
感じた屈折や悩み、怒りが
作者が属した世代でも
よりシビアな形で表れていると
感じられる物語だ。

今という時代は
既に人と人の関係が
さまざまなタコツボに分化されており
それぞれのタコツボで一人ひとりが
戦っている。
そうした現代的なリアルがここにある。


桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)
(2012/04/20)
朝井 リョウ

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[ 2012/05/28 17:42 ] | TB(0) | CM(0)

GANTZ

神なき国の神から下された戦い。

ガンツは設定の奇妙さに引き込まれる。
死んだ人間だけが
ガンツと呼ばれる黒い鉄球のある部屋へ
誘い込まれ、戦いのためのスーツと武器をもって
星人との戦いの場へ転送される。
勝てば点数がもらえ、100点になると
記憶を失って生き返るか
誰かを生き返らせる特典が得られる。

ガンツの表面に浮かぶひっくり返った文字がある
稚拙な文章により、集められた者たちは
意味もわからず戦いの場に送り込まれる。
何か変な星人たちといい
奇妙なユーモアが
いかにも現代だ。
神なき国で、神のごときガンツに
言われるがままに戦い
勝てば、いい子いい子をしてもらえる。
まさに幼児的なこのシチュエーションこそ
神なき国の日本の今を象徴している。
意味など要らない。意味などあり得ない。
松山ケンイチと二宮和也という
今勢いのある2大若手俳優を起用し
奇妙な戦いはリアルに展開されていく。
キレのあるアクション、これでもかと続く
星人の攻撃。
しかも、日本の日常のどこかで
それは行われている。
このさまざまな違和感が
積み重ねられ、ガンツは
ある種の黙示録にも読めてくる。
ラストに松山ケンイチ演じる
加藤が殺されて、物語は
ヒートアップしたまま
完結編に続く。

GANTZ [DVD]GANTZ [DVD]
(2011/07/13)
二宮和也、松山ケンイチ 他

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ハリウッドにくちづけ

不安から意志へ。

スター・ウォーズのレイア姫を演じた
キャリー・フィッシャーの自伝的映画。
しかし、もっと普遍的な
自立の物語として心に迫ってくる。
シャーリーとメリルの演技が
スッと入ってくる。

舞台がハリウッドであり
映画を観ているような、
リアルを観ているような
奇妙な感覚に襲われた。

ユーモラスでありながら
シリアスに変化していく
その展開に引き込まれる。

シャーリー・マクレーン演じる母は
シンガーとして魅力的な人生を送っている。
一方メリル・ストリープ演じる娘は
女優として不安に満ちている。

麻薬、人気の凋落。
二世スターとしての屈折と
母へのうっ屈。

これらすべてを上向きの力に
変えていく瞬間が訪れる。

不安から意志へ。

これは子から一人の人間へ。
自立の物語である。


ハリウッドにくちづけ(字幕スーパー版) [VHS]ハリウッドにくちづけ(字幕スーパー版) [VHS]
(1991/09/21)
メリル・ストリープ、シャーリー・マクレーン 他

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カイジ

人生はひっくり返るか!

ダラクという快楽。
そこに落ちたクズのカイジ。

ヒリヒリする命がけの跳躍。
カイジは挑戦を始める。

そして、勝利という覚醒。
人生がひっくり返ったかに見えた。

どうしようもない日常。
閉そく感にあふれた今日。
だから、明日も見えない。
そんな気分の男たちが
サバイバルのための最終決戦に挑む物語だ。
それはギャンブル。命をかけたギャンブル。
決断、こそが、人生の命運を分ける。

今という時代の閉塞感に
息苦しい人々には
一縷の希望を感じさせる映画かもしれない。

そして、ゲームの一種と見る人もいるかもしれない。

すでに人生の目標や夢という妄想が
失われつつある今。
ゲームこそが生きる実感。
いや、ひまつぶしなのかもしれない。

しかし、しかし。
そのままでは生命さえもゲームとなっていく。

生きることの意味を
逆説的にではあるが
考えさせられる。


カイジ 人生逆転ゲーム 通常版 [DVD]カイジ 人生逆転ゲーム 通常版 [DVD]
(2010/04/09)
藤原竜也、天海祐希 他

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ノウイング

ノアの方舟×SF。

ラストの唐突な展開。
観る意味、創る意味が不明な映画。
終末観を描きたいだけか。


ノウイング プレミアム・エディション [DVD]ノウイング プレミアム・エディション [DVD]
(2010/01/06)
ニコラス・ケイジ、チャンドラー・カンタベリー 他

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ヴェネツィアの宿

硬質な文章から情緒が立ち昇る。

「意志」を文体にすると
こうなるだううという
硬質さで綴られるエッセイだ。
ヨーロッパのホテルの一室から
父の思い出へと回想は広がり、
感情を抑制した文章から、
ときおり立ち昇る思いは
読む者の気持ちを瞬時にかきたたせる。

そして奔放に
ヨーロッパと日本を、
時を行き交うエッセイに見えた物語は、
解説で関川氏が書くように最後の一章で、
融和と和解の物語へと昇華する。

父との葛藤と融和。
それは大きな余韻を
読み手の中に響かせて消えていく。


ヴェネツィアの宿 (文春文庫)ヴェネツィアの宿 (文春文庫)
(1998/08)
須賀 敦子

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[ 2012/05/09 10:42 ] | TB(0) | CM(0)

JUNO/ジュノ

タフで元気な女子高生が出会った
人生の真実とは?


本がいい。
スピーディでウィットに富んだ女子高生の
語り口に乗せられて見始めると
いきなり妊娠。しかも中絶もしないで
里子に出すという展開。
ストーリーにのめり込んで
ぐいぐい引っ張られていく。

小さくて、元気が良くて、変わってて
口が立って、タフなヒロインの個性がいい。
男前なんだよね。
そして、里親の夫婦に徐々に問題が出てくる。
ヒロインの父親、まま母、彼氏のキャラクターもいい。
すべてがユーモラスで、けれど、愛情いっぱいで
人生を楽しんでいる。

そして、ラストがいい。
里親夫婦の問題に対して
ヒロインがある決断をする。
そして、妊娠の1年間を通して
ヒロインはある発見をする。
そのすべてが温かくラストへ向かう。

見る者が共感し、ハッピーになれる1本だ。


JUNO/ジュノ (特別編) [DVD]JUNO/ジュノ (特別編) [DVD]
(2010/06/25)
エレン・ペイジ、マイケル・セラ 他

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プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
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