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本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

ホーム > アーカイブ - 2012年07月

いたこニーチェ

ニーチェって何だよ?
哲学ってウザい!
そういう人に読んで欲しい。


これは入門書ではない。
(僕もそんなノリで読み始めたけれどね)

哲学関係にありがちな
デリケートな手ざわり、不安定な概念はない。
ストレートに、はっきりと
ニーチェの言いたいことを
現代日本の青年を主人公に
語りかけている。
(と思う。
僕はニーチェの哲学を
完璧に理解しているわけでもないしね)

何とニーチェが
あの世から降りてくるんだからね。
しかし、その設定や明快な語り口とは裏腹に、
語られることはかなり辛辣だ。

キリスト教こそが現代社会の諸悪の根元!
普遍的真理こそが真実を覆い隠す!

目からウロコがバラバラ落ちて、
今こそニーチェに学ぶべき時代だとわかる。
って現代民主主義の洗脳が解けたのかな?

自分だけの視座を持つべきって熱くなる一冊だ。


いたこニーチェ (朝日文庫)いたこニーチェ (朝日文庫)
(2011/09/07)
適菜収

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[ 2012/07/23 12:16 ] | TB(0) | CM(0)

ダークナイト

闇の正義が異形の悪を生む。
バットマンは最凶の
ジョーカーを引き当てた。


冒頭から現れる複数のバットマン。
そこからすでに正義のゆらぎが見てとれる。

闇の正義を完徹しようとするバットマン。
そこに光の正義である地方検事デントが
脚光を浴びて登場。
バットマンが作り出したともいえる闇の悪ジョーカーが
徐々に狂気を増幅させ、
バットマンとデント、ジョーカーの三位一体となった物語は
ジョーカーの逮捕から、さらに闇の深みへと没入し、正義を問う。

そして、デントと、
そのフィアンセであり
バットマンも思いを寄せるレイチェルという
二人の命のルーレットが始まる。
レイチェルは命を落とし、
デントはツーフェイスへと変貌する。

大切な者の命を秤にかけ続けるジョーカーから
バットマンへの言葉は熾烈を極める。
それは現代の正義への言葉にも思える。

「お前と俺は一緒だ。
光のダントは光ゆえに闇へと身を落した」と。

いくつもの命が失われ、また危機にさらされ、
闇の正義を追い続けるバットマンも悩み続ける。

光でないこと、闇であること。
正義ではなく、守護者であること。
ジョーカーを殺さないこと、殺せないこと。
ぎりぎりのアメリカの生き様がここにある。

バットマンはそのありようから大人のヒーローである。
スパイダーマンのように未成熟のヒーローではない。
だからこそ悩みは深い。リアルだ。

公開が決定している続編に
大いに期待したい。

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クリスチャン・ベイル、マイケル・ケイン 他

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いまなぜ青山二郎なのか

男の友情とは何か。
どうして決別してしまうのか。

批評の神様といわれた小林秀雄と青山二郎という
二人の美の求道者が
どうして出会い、別れて行ったのか。
筆を取るのは白洲正子。
稀代の女性に男たちはどう映ったか。

話は青山二郎との出会い、
陶器への審美眼から語られる。
大岡昇平、中原中也らの素顔を描きつつ、
彼らと出会った女性に話は及び、
ラストは青山と小林の決別へとエッセイは進む。
美の追求、才能同士の葛藤、そして別れ。
昭和という時代の情熱が伝わってくる。
そこには戦後の文壇人たちの赤裸々な姿があり、
きらりと光る言葉たちがある。

青山二郎は陶器の目利きであり、
陶器のことはまったくわからないが、
その美意識には心を動かさせる。

「美の発見」とは秀逸だ。
「優れた画家が、美を描いた事はない。
優れた詩人が、美を歌った事はない。
美とは、それを観た者の発見である。創作である」

小林秀雄の批評に通底する思いがここにある。
こうした二人の美の発見者の別離には切なさを感じる。


いまなぜ青山二郎なのか (新潮文庫)いまなぜ青山二郎なのか (新潮文庫)
(1999/03)
白洲 正子

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[ 2012/07/09 11:16 ] | TB(0) | CM(0)
プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
できない日はごめんなさい。

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