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本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

ホーム > アーカイブ - 2016年12月

セッション

音楽による闘いの物語だ。

最高の音楽学校に入学した、ジャズドラマーの卵。
出会ったのは、鬼教官だった。

しかし、この物語は、軍隊の教練モノとは違う。

教官は、自らが、成功できなかった恨みがある。
育てると言いながら、
どこかで学生が落伍していくのを
期待している(気がする)。

学生も喰らいついていくが、
いいところで、交通事故でリタイアとなる。

そして、教官は問題教師として辞めさせられ、
再び出会った第2章。

憎しみのぶつかり合いから始まった
ステージ上での白熱のセッションが
クライマックスとなる。

音楽の凄みを感じられた佳作だ。

いろいろとネットでは議論が出ているが、
感情の対立をも、音楽がパワーにしていく。
その理不尽さと、奥深さに心が震えた。
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トランスポーター2

2でもうトランスポーターじゃない。

ジェイソン・ステイサムがかっこいい。
でも、1の良さはなくなった。
送り届ける、という一点への
こだわりがなくなると
SPものみたいだ。
ステイサムは圧倒的に強いし、
頭いいんだけど。
だから、ハラハラドキドキの
緊張感が薄くなった。

プレデスティネーション

私の人生はどこまで私なんだろう?


ロバート・A・ハインライン原作のSFムービー。
主演はイーサン・ホーク。

タイムスリップ物だが、
次第に明らかになってくるのは
私という存在の過去、そして未来。

タイムマシンはバイオリンケースに似て。
バイオリンを弾くと
過去を思い出すというオマージュのようで。

爆弾の処理により、顔に大やけどを負った主人公は
未来に飛び、別の顔をもつ。
この男が過去に飛び、
バーテンダーとして、
若いお客と出会うところから物語は動き出す。
いや、その時点で輪廻は絡み合うと言うべきか。

プレデスティネーションとは、宿命。
あるいは神に定められた予定。

私という人生は、
過去に戻ったとしても
同じ運命を辿るのだろうか?

タイムスリップ物の本質は
私という存在、
その人生の一回性を超えたときに
私はどんな選択ができるのだろうか、という
解答のない命題。

この物語は自己が自己と絡み合い、
過去と未来が入り組み、
未完の未来を想起する。
過去はいつも苦く、
未来はいつも不安に満ちている。

この宇宙で、ただ一人生まれて死んでいく
私という孤独な存在。

Chef 〜三ツ星の給食〜(フジテレビ10月期木曜日22時〜)

想定内を超えない。
ゆるいドラマ。


天海祐希が好きだ。
しなやかで、人の良さがこぼれる。

そして。
彼女が三ツ星シェフとして
学校給食を作ることになる。

まず、脚本。
後半は特に給食室のメンバーが
仲良し集団になり、
そこに葛藤がまるでない。
毎回、問題が起きるが、
それが解決されることは必至で
緊張がない。
想定内のゆるいドラマ。

次にキャスト。
敵役の小泉孝太郎はいかにも役不足。
対立軸の決定的な弱さ。
しかも、最後は和解とくる。

ぬるま湯のドラマ。
そこで天海の魅力は空回りする。

川口春奈がかわいかったのは
唯一の収穫。

ドラマの緊張と弛緩。
この原点を忘れたフジテレビに
ドラマでの成功はほど遠い。

逃げるは恥だが役に立つ(TBS10月期火曜日22時〜)

みくりのかわいさ。
ヒラマサの優しさ。
ユリちゃんもチャーミングだった。


今クールの1番。
契約結婚というシチュエーション。
エバなど多彩な番組のパロディ。
そして、何より主演の
新垣結衣のかわいさにハマった。
後半は俄然石田ゆり子がかわいくて
うまく恋が成就すればいいのにと願った。


最終回のパロディが
真田丸って!
素晴らしすぎる。
続編を大いに期待!

天使と悪魔

バチカンでのミステリーアクション。
おもしろかったけれど、
第1弾ほどの怖さがない。


コンクラーベを舞台にした
ラングドン教授の第2弾。
舞台がバチカンという
キリスト協会の世界に限定されているため、
前作の歴史ミステリーほどの
世界が覆るようなドキドキ感が少ない。

単なるミステリーとしてはおもしろい。
練れている。

ヒロインもちょっと。

ダ・ヴィンチ・コード

模倣犯(テレビ東京スペシャルドラマ/2016年9月21〜22日)

宮部ミステリーは暖かくも、怖い。

模倣犯というと、犯罪のマスコミによるアナウンス効果によって、
類似犯罪が出ると想像した。まったく違った。
タイトルに込められたクライマックスの逆転劇。
タイトルをつけた時点でクライマックスまで想定されている。
宮部みゆきの構想力に恐れ入った。

川端の公園で切断された片手が発見された。
猟奇的な犯人を予感させる始まり。
犯人がマスコミや被害者家族に電話をかける劇場型犯罪。
メディアと犯罪の関わりがテーマなのは明快だ。
犯人と対峙する役割を
中谷美紀演じる女性主婦ライターが担うのは必然の構図。
犯罪とメディアによる影響が描かれていく。

当初は犯人探しがクローズアップされるが、
唐突に犯人と思われる二人が遺体とともに自動車で事故死する。
そして物語は犯人二人の幼少期の回想へ。
この辺の予期せぬ展開は宮部みゆきならでは。

そして、真犯人と女性ライターの闘いへと
物語はフォーカスされていく。
クライマックスでタイトル『模倣犯』の意味が明らかになる。

そして、クライマックスもテレビ局であるところに
この物語のメディアと犯罪というテーマは通底される。

ラスト豆腐屋のおやじの慟哭は心を刺した。

暖かくも、残酷。
宮部ミステリーはいつも奇妙な不調和で
社会の矛盾をあからさまにしてみせる。

ドラマとして見た場合、
ヒロインの中谷も主役ではない。
主役はむしろ被害者家族であり、
現代社会で生きる市井の人々、なのだ。
プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
できない日はごめんなさい。

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