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本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

ホーム > アーカイブ - 2019年08月

スリー・ビルボード(Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)

謎に満ちた
アメリカの罪の物語。


観終わった後に
疑問がたくさん残る映画。
その謎を考えていくことで
監督の罠にはまっていく。

原題は、Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
「ミズーリ州エビングのはずれに立てられた3枚の立て看板」
という意味。

アメリカ南部の田舎町。
娘がレイプされ殺された母親。
彼女は車もあまり通らない
道路沿いの3つの看板を借りて
真っ赤なバックに文字だけの広告を出す。

冒頭、この順番で映される。

HOW COME, CHIEF WILLOUGHBY?
(どうして、ウィロビー署長?)

AND STIL NO ARRESTS?
(逮捕はまだ?)

RAPED WHILE DYING
(レイプされて殺された)

主人公のランボーを思させるファッションの母親。
善良に見える所長。
その部下で暴言を吐きまくる警官。
母親に看板を貸した広告代理店の若い社長。
南部の癖あり人物が続々登場し
汚い言葉を吐きまくり、
犯人は見つからないまま物語は進む。
署長の自殺から物語は急転し
ラストは母親と警官が車で
真犯人と思われる人物を追いかけるところで終わる。

随所にキリスト教を思わせる隠喩が散りばめられ
罪と許しの物語であることを示唆する。

そして、真犯人は提示されないまま終わる。

ネットでの評論は概ね
登場人物たちの多彩なキャラクターに言及したもの
キリスト教との関連を示唆したもの
そして、異質なのは実は冒頭に犯人が提示されているというもの。

多彩な読み方が語られるほどに、監督の罠にはまっていく。

『ツインピークス』を彷彿とさせる設定。
もちろん、監督はそんなことは織り込み済みで
だからこそ、確信犯に思える。

冒頭に犯人が提示されている。
そして、それを知らずに警官と母親は旅立つラストという読み方に
一番興味を惹かれた。
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世界は今日から君の物

引きこもりって言うな!

門脇麦主演のニート脱出ストーリー。
予定調和はわかっていたけれど
引き込まれた。
工場勤めをするも首。
父親が見つけてきたデバッカーの仕事から
ひょんなきっかけで
ゲームキャラクターのイラストレーターへ。
ところが、大抜擢された新作のキャラクターができず
失踪し、デバッカーへ逆戻り。
ある少女との出会いをきっかけに
再びイラストレーターとして歩み出すストーリー。
そんな簡単じゃないよという声が聞こえてきそうですが
内に才能を秘めていた女性が飛翔する物語として
素直に観たい、観られた映画でした。

ホース・ソルジャー

戦争映画はどう見るべきなのか?

アメリカ同時多発テロ事件直後のアフガニスタン戦争。
アメリカが最初に行った反撃を描いた。
総勢5万のタリバーン軍にわずか12人で、
馬に乗って戦った
アメリカ陸軍特殊部隊員たちの実話の映画化なのだが。

同時多発テロは衝撃的な事件だった。
もはやアメリカ国内での戦争と言ってもいいかもしれない。
だが、それ以降、アメリカのイラクやタリバーン攻撃は
すべて善とされた。
もし、同時多発テロが日本国内で起こったと考えたら
国民感情として、その首謀者の国や団体への
報復は善と感じるかもしれない。
そうしたモヤモヤを抱えつつ観ると……。

もはや12人の馬に乗った兵士は善としか描かれない。
しかも、一人も死なない。
タリバーンは悪。
そして、アメリカの爆撃機による攻撃の後に
12人は攻め込む。
この物量は怖い。
しかし、善。

かつて。
ベトナム戦争後に描かれた数々のアメリカ映画は
その根底に反戦や厭戦があったとしている。
それが今、時代は逆行し
戦争は善と描かれる。
それをエンターテインメントとして
素直に楽しめない自分がいる。

やはり、題材の選び方に
内にこもる大国アメリカの今がある。

しかし、
人類の歴史は戦争の歴史であるのも事実だ。
プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
できない日はごめんなさい。

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