FC2ブログ

グラスホッパー 本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

ホーム > > グラスホッパー

グラスホッパー

1月6日分。
ネットに去年は伊坂幸太郎の年だった、と書いてある。
そうだろう。本屋に行くと文庫本の新刊で
何冊伊坂の本を見たことか。
で、伊坂幸太郎のグラスホッパー。
表題のグラスホッパーとはバッタのこと。
群衆相になったバッタは生き残りのために凶暴になる。
人間もまた、という意味。
この小説は3人の殺し屋が出てくるハードボイルド小説なのである。
途中までハードボイルドと気づかず、読んでいたが(笑)。
この殺し屋に関わる3人の1人称の語りで順番に語られる。
そして、3人は出会うことになる。
伊坂の本は去年嫌というほど本屋で見て
何冊か読んだのだが、どうも肌が合わない。
それはなぜか?
伊坂の小説にはある種の諦念、諦めがみてとれる。
それは現代、そして、この国への諦め。
村上春樹にしても、現代小説の語り部は
というか、現代に生きる人々は
今という時代への諦念を何らか抱えて生きている。
で、話を戻すと
村上をはじめ、これまでの小説では
諦念はある種のユーモアのセンスと伴って
表現されてきた。
それを伊坂は笑うともないかすかなユーモアにまで
低減してきた。
そこには何だか、生態学者が動物としての人間を見るような
奇妙な居心地の悪さがある。
伊坂は現代というより、
人間に諦念しているのでは。
その底冷えのするクールさが
前世代の僕には
相入れないのかもしれない。
とはいうものの、これからも
僕は伊坂を読むだろう。
で、合わないなといいながら。
このグラスホッパーは
3人の殺し屋が殺し合う話である。
そこに語り部としての鈴木という一般人が出てくる。
で、この鈴木が生き残っていくところに
何だかホッとしてしまう。
妻の指輪を追い求めるところに
何だか人間味を感じてしまう。
そんな小説。
グラスホッパー (角川文庫)グラスホッパー (角川文庫)
(2007/06)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る
スポンサーサイト



[ 2010/01/07 10:32 ] | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
できない日はごめんなさい。

リンク/画像について

リンク/画像に問題がある場合は
トラバかコメントで書き込みください。
削除いたします。

月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム