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動物化するポストモダン

1月10日分。
思想界でよく名前を聞く
東浩紀(あずまひろき)の著作。
この人はオタクに注目したことで知られる。
この本も日本のオタクに着目しながら
現代日本を見ていこうとする。
人は物語を求める。
なぜ生きているの?
生きている意味を求めようとする。
その中で意味性のある物語を求める。
社会全体でそれを共有するものとなってくれば
その基盤はいっそう強固になってくる。
宗教しかり、国家しかり、伝統しかり、文化しかり。
そして、そうした物語の喪失が現代の始まり。
そこからさらに…と東は分析する。

本文から引用する。
大きな物語による意味づけを運命だと考えるのか、
有限の可能性の束から選ばれた組み合わせの希少性を運命だと考えるのか、
おそらくここには、小説とノベルゲームの差異にとどまらず、
近代的な生の技法とポストモダン的な生の技法の
あいだの差異が象徴的に示されている。」

さらにこうしたポストモダン(=現代と簡単に理解しておこう)は
さらに変わっていると続ける。
「欲望」から「欲求」へ、その求める感覚が変化している。
これを「動物化」と呼んでいる。
これは他者の不在である。
他の人間を求めるのではなく、欲求のみを満たす消費行動になっているという。

人はそれで空しくないのだろうか。
大学時代、物を消費することで満足を得るスタイルに
空しさを感じたことを思い出した。
こうした生理を持つこと自体が
東のいうポストモダンな人間ではないのかもしれないが。
また、こうした人への欲望は、欲求として商品化されていく。

こうした分析を日本のオタクに注目して、東は導き出した。
社会の辺縁にこそ、その社会の本質が表れる。
この分析手法は伝統的でさえある。
そして、そこに明日への希望を見い出す思考方法も。
オタクに、日本の、そして、世界の明日を見い出そうとする
東のこれからは続編「ゲーム的リアリズムの誕生」に続く。
動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)
(2001/11)
東 浩紀

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[ 2010/01/15 11:38 ] | TB(0) | CM(0)
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Author:ミツ
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