FC2ブログ
ホーム > > わたしたちに許された特別な時間の終わり

わたしたちに許された特別な時間の終わり

1月14日分。
大江健三郎賞受賞。
劇団主宰。
その芝居を小説にしたら、賞取っちゃいましたという本。
小説で最近気になるのが、語り手の主体。
空から見たみたいな第3者なのか。
僕や私なのか。
そして、この小説は語り手がナチュラルに移動していく。
同じ段落の中でも移動する。
こうした語り手の揺らぎが不思議な感覚を醸す。

ひとつ目のお話。
イラク空爆開始。そのときに
偶然出会って渋谷のラブホで
4泊5日していた男女のお話。
すごく私的な出来事が、世界とつながっていく。
ひとつの象徴として読まれていく。

もうひとつのお話は
やはり主体の時系列までもが自由に飛ぶ。
私はうちのシーツの上に寝転んで
バイトを休んだ妻。
夫とのずれやネットを見ている感想などを
これもどこにでもありそうな今の私たちの日常を描く。
そして、バイトを2つも掛け持ちしている夫が
今ハンバーガーショップで休んでいる。
そのすぐそばにいる女性。
それは過去の彼女であったりした。
時系列も飛び越え、
主語も揺れながら、
当たり前の日常に
エアポケット的な空隙が広がっていく。
わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)
(2009/12/24)
岡田 利規

商品詳細を見る
スポンサーサイト



[ 2010/01/18 12:27 ] | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
できない日はごめんなさい。

リンク/画像について

リンク/画像に問題がある場合は
トラバかコメントで書き込みください。
削除いたします。

月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム