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陽気なギャングが地球を回す

1月25日分。
僕と相が合わない伊坂幸太郎の作品。
ギャングもの。
銀行強盗4人組が銀行を襲う。
それは成功するのだが、
途中で別の銀行強盗と遭遇して……。
そこからそのギャングたちとの対決が始まる。
対決といったって、ドンパチッするようなものではない。
知略、作為、トリック
そんな戦い。
この物語で伊坂氏はそれぞれの銀行強盗に
特殊能力を持たせる。
嘘を見抜く脳力の強盗。
スリの天才。
精確な体内時計を持つ女。
演説の達人。
この4人と
さまざまな変なものを作る男が
絡んできて
事件は周到に用意された伏線が
最後に生きてくる。
伊坂氏はあとがきで書いている。
現実世界とつながっているように見えながらも、
実はつながっておらず、
寓話のように見えるかもしれないが
寓意は込められておらず。
まさにこれが伊坂氏の書く小説であり
小説にドラマやら物語やらを込めるのを
ていねいに避けているように思える。
クール、諦念すらもない諦念。
ここにもポストモダンの小説がある。
感情や情緒をていねいに避け
ドラマチックもなく
どこか童話のように寓意を含むように見えながら
寓意もていねいに避けている。
逃走論が以前流行ったが
逃走でもない。
温度の低い小説。
この温度の低さがなじめないのだが
しかし何度も書き直され
最後にピタッと
ルービックキューブの
すべての面がそろうような快感は
伊坂氏のち密な構成と筆力のなせる技だ。
陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)
(2006/02)
伊坂 幸太郎

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[ 2010/01/26 17:11 ] | TB(0) | CM(0)
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