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ほかならぬ人へ 本と映画とDVDはこれを見よ!

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ほかならぬ人へ

5月5日分。
作者の直木賞受賞作。
作者は一貫して現代のリアルな愛を描いている。
普通の人の内面にある
エキセントリックなドラマ。
それが愛なのだ。
表題の『ほかならぬ人へ』は
さすがに直木賞受賞作だけあって読ませる。
この人の小説の魅力は
まず主人公の独特な人生論。
そして、主人公が置かれている仕事を
リアルに描いていること。
主人公の宇津木明生は
シューズメーカーの営業マン。
財閥一家の次男坊。
キャバクラで出会った彼女と結婚し
その彼女が以前の男といまだに続いていた。
離婚を巡るドロドロ。
そして、主人公の上司にブスだと自分でも言う
東海さんがいる。
何かというと、東海さんに話を聞いてほしくなる明生。
ある日東海さんは以前肺ガンの手術を受けていた事実を
さらりと告げる。
そして、いろいろあって明生の離婚。
いつしか明生は東海さんに惹かれていた。
そして、結婚。
しかし、東海さんは肺ガンが再発した。
こうストーリーだけ書くと
何だか身も蓋もないが
この人の書く小説は
リアルな魅力にあふれている。
例えば、外食のシーン。
具体的なお店が出てきて、メニューもリアル。
明生が東海さんの自宅でご馳走されるシーンも
具体的なつまみがリアルに出てくる。
そして、会話もそう。
仕事に関する会話もリアル。
そして、明生の夫婦問題もリアル。
徹底して細部を読ませながら
リアルなのだ。
そして、そのリアルが興味深く読める。
きちんとそれぞれを体感できるまでに描いている。
ことさらエキセントリックな設定に頼らず
今に生きる我々の愛を描いている。
生き方を描いている。
だからこそ、そのリアルに共感する。
そして、併載の『かけがえのない人へ』は
社内不倫を描いている。
こっちもリアルな設定。
女性視点のせいか、共感度はイマイチだった。

ほかならぬ人へほかならぬ人へ
(2009/10/27)
白石一文

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[ 2010/07/02 14:32 ] | TB(0) | CM(0)
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ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
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