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月と蟹 本と映画とDVDはこれを見よ!

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月と蟹

少年にとって大人はホラー。
その秘密に出会ったとき
少年はどう変えようとするのか。
変わろうとするのか。
成長の物語でもある。


少年は海辺の町に母と祖父と住んでいた。

仲良くなったもう一人の少年。
そして、思いを寄せる少女。
3人はいつしか秘密の儀式を行うようになっていく。
ヤドカリをヤドカミ様として祀り
殺すと願いが叶うという残酷な行為。

そこに、現実の大人の世界への反発が投影されていったとき
物語は思わぬ方向へと進み出す。

少年の友と少女の距離が縮まり
嫉妬する少年。

母のつき合っている男が運転する車のトランクに潜み
母と男の関係を知ろうとする場面は二重にスリリングだ。
見つかりそうな恐怖、母の大人の秘密を知ってしまう畏怖。
大人の世界はこうして少年にホラーとして立ち現れる。

少年の友も父のDVに怯えている。

そして、二人はヤドカミ様に
お互いが邪魔に感じている
大人の排除を願う。

クライマックス。
深夜の海辺を自転車で失踪する少年は
何かを突き破ろうともがいている様にも見える。


そして。
少年少女は別れていく。それぞれの人生へ。
大人へとまた一歩成長を遂げて。

海辺の物語は
私の心にコツンと石ころを投じた。
その石ころはときおり
私の中の少年を呼び起こす。



月と蟹月と蟹
(2010/09/14)
道尾 秀介

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[ 2011/05/20 11:18 ] | TB(0) | CM(0)
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ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
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