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プリンセス・トヨトミ 本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

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プリンセス・トヨトミ

いずれ劣らぬ強烈キャラに脱帽。

プリンセストヨトミ。
大阪では豊臣秀吉の末裔を
密かに守り続ける組織があった。
こんな奇想天外な設定に驚かされ
読む始める方も多いだろう。
僕もそうだった。

しかし。
万城目学氏の真骨頂は
こうした設定はもちろんだが
何より破天荒にズレているキャラクターにある。
女装したい中学生男子。
男顔負けの元気女子中学生。
大阪国総理大臣はお好み焼屋のおやじ。
外国人に見まがう女性調査員。
眉間にシワの調査員チーフ。

こうした奇天烈な設定が
感動ものや感涙ものになろうとすると
一気にコメディへと引き戻す。
キャラクターを躍らせることに
生きがいを感じているのか。
安っぽい感動なんかさせてやるもんか
ってな反骨心か。

物語は会計検査院の調査員3人が
大阪の会計監査でおかしな点を
見つけたところから始まる。
大阪国が動き出すシーンは心がドーンと動く。

しかし。
最初に読み始める段には
居心地の悪さがあった。
東京近郊に住む関東文化圏の人間としては
大阪に乗り込む調査員と同じ心境。

そして、
この物語には対立項がいくつもある。
この東京VS大阪

男VS女

そして、奇妙なキャラクターたちが
異化効果を発揮する。

物語の進行をねじらせていく。
それこそが万城目ワールド。

奇妙にねじくれた物語を通っていくと
そこには現実の奇妙さが浮き彫りになってくるのだ。

しかし。
関西人にとって
豊臣秀吉は心の拠り所にする人物なのだ。
関東人の徳川家康への対抗心も大いにそこにはある。
逆に関東人はそれほど徳川に思い入れもない。
そのギャップがまたねじれを生んでいく。

ああ。ねじれねじれて。
日本はここまでやってきた。
だから。
大阪国もあながち……。ひょっとしたら。


プリンセス・トヨトミ (文春文庫)プリンセス・トヨトミ (文春文庫)
(2011/04/08)
万城目 学

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[ 2011/07/26 10:31 ] | TB(0) | CM(0)
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ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
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