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攻殻機動隊S.A.C. SOLID STATE SOCIETY

わからなさを楽しもう!

近未来。
サイバーテロと戦う
公安警察組織「公安9課」
通称「攻殻機動隊」を描いた物語だ。

有名な士郎正宗原作の漫画は
何度もアニメ化、映画化されている。

あの押井守監督が先んじ
この映画はその弟子である
神山健治監督によるもの。

サイバーパンクSFムービーは
そもそもそ
その置かれた設定を
わかりやすく説明はしない。

例えば、赤ちゃんが
この世に産み落とされた
ときのようなものだ。
想像力と経験を重ねて
少しずつこの世のありようを理解していく。

この映画もそうだ。
甲殻機動隊のコアなファンでなければ
意味がわからない
何これ?
という言葉や概念、映像が
バシバシ出てくる。

この世界に投げ込まれて
そのわからなさをどこまで楽しめるかが、
この映画の最初の見どころだと言えよう。

3D版では登場人物の感覚が
疑似体験できる立体的な作りになっており
そこに注目は行きがちだが
そうした点も含めて
この世界観に没頭していけるかどうかが
分かれ目だ。

この映画は
極めて日本の現代的なテーマを
扱っていることに次第に気づいてくる。

現代の問題に
パラレルワールドの近未来で
甲殻機動隊が立ち向かっていく。

それは少子高齢社会でありながら
皮肉にも若者の就職難や
子どもへのいじめや虐待といった問題を抱える
現代日本の未来透視図なのだ。

現代日本の未来は若い世代にかかっている
というのは必然だ。
それでありながら、その若い世代が
生きにくい状況を生み出している今の日本は
根本的に間違った方向へ進んでいる。
そんなことを感じてしまった。

さらに近年増えている自殺も
キーとして描かれている。

そして、傀儡廻(くぐつまわし)という
キーワードが投げ出されていく。

義足や義手の延長上にある
義体といったアンドロイド化。

ネットと直接つながる電脳化。

この2つによって
この物語は
人間とは何か、という問いを
根源的に問うことになる。
それは漫画から一貫して
流れるテーマだ。

この映画では
傀儡廻(くぐつまわし)という
正体不明の犯人探しを中心に
物語は動いていく。

しかし、その正体などは
どうでもいいと思う。
(これは個人的な思いだが)

最後にその辺の謎解きめいたことがあるが
少しモヤモヤ感が残る。

むしろ、現代社会と照らし合わせ
ネットがもたらすさまざまな功罪に
思いを巡らす方が意味があるだろう。

それにしても、ネットは広大だ。

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Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
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