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探偵はバーにいる 本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

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探偵はバーにいる

ススキノに生まれた新しい固ゆで卵。

最初の章は2行だけ。
時代と主人公の「俺」の
置かれている状況を簡潔に語っている。

このソリッドでそぎ落とされた文章が
ハードボイルドであることを
シンプルに語っている。

続く章からは
「俺」の軽口が続く。
これもまた固ゆで卵らしさ。

そして、状況説明はしない
「俺」の語り口で物語は進んでいく。

この辺はサラッと読めてしまうが
なかなかにうまい。

主人公はススキノの便利屋。
探偵まがいの依頼が舞い込み
事件へと巻き込まれていく。

日本のハードボイルドでは
アメリカのような探偵像が描きにくい。
この物語はススキノという
北の猥雑さを得て
素直に入り込んでくる。
この辺りが心地よい。

物語は
後輩の大学生から
同棲していた女子大生が失踪し
捜索を依頼されたことから始まる。

そこに殺人時間がからみ
ストーリーは走り始める。

「俺」は28歳のジジイだと自称するが
もっと老けて感じる。

そして、ジジイが
軽口を交えながら
吐く若者へ怒りに
共感を覚える。

「俺」はけっこう強い。
喧嘩に巻き込まれ、
ボロボロになりながらも
事件の真相に肉薄する。

ラストの辺りの怒りには
よりいっそう共感する。

ススキノに生まれた
新しい固ゆで卵は
10作を越えている。

その始まりの物語だ。

探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)
(1995/08)
東 直己

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[ 2012/10/21 08:42 ] | TB(0) | CM(0)
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ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
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