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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

誰が何と言っても
“今”という時代の
若者の通過儀礼の物語である。


かつて今の青年が少年だった頃。
エヴァは社会現象になり
オタク文化のシンボルとなり
あまたの模倣や追随を促した。
ヒロインに少女を配した
今のアニメのほとんどが
その影響下にあると言ってもいいと思う。
あるいはその系譜を引いているということか。

そして。
新劇場版。

エヴァ解説本は
その謎に迫る論調がほとんどであるが
ここでは物語としての変貌とその行方を追いたい。

エヴァ以降。
未曽有と大不況と社会構造の変化を受け
エヴァを観た少年たちが社会に巣立っていき
その後継世代はさらに内向き志向を強めてきた。

だからこそ。
うつむきがちな主人公碇シンジは
再登場し、その内面を少しずつ変えていく。

内面に引きこもることが
エヴァのメッセージではない。

その困難な状況をかすかずつでも打ち破り
内面から飛翔し、他者とのコミュニケーション回路を開き
夢の世界から現実の世界へと自分を向けていく。
そのためのもがきやあがきが
新劇場版から読み取りたい
“今”の若者たちとかつて若者だった大人への
メッセージなのである。

非情な壁となって立ちふさがる父親の存在を
以下に超越していくか。
そういった意味では連綿と続く
父親殺しの物語でもある。

父親の背後には
社会の陰謀が見え隠れし
碇シンジの成長が
新しい世界の起爆剤となることが
随所に暗示されているが
それはそうだろう。

社会は若者の成長でしか
新たな発展を用意できない。
かつての若者であった大人たちは
しかし、たやすく今の若者に
席を譲るつもりもない。
そこに葛藤と闘争は起きる。
戦いの中でしか
時代は覚醒していかない。

サードインパクトと呼ばれる
地球破壊のリスタートから15年。
未来を担う少年少女は14歳。
戦争を知らない子どもたちだ。

かつてフォーク時代。
戦争を知らない子どもたちと唄った
若者世代は平和の素晴らしさを謳歌したが
実は戦争は終わってなどいなかった。

地域での戦争にあふれる現代。
サードインパクトを知らない14歳の若者たちに
人類の未来を託すというシナリオは
まさに今という時代のリフレクションなのだ。

かつて14歳が犯した犯罪が問題になった時代に
エヴァは生まれたが
今エヴァは新たな希望として14歳に託す。
この国を、明日を、地球を。

変われよ! 若者!
のメッセージが聞こえたのが
僕だけだろうか。

そして、かつての14歳たちも変わろう!


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三石琴乃、林原めぐみ 他

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Author:ミツ
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