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機龍警察 本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

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機龍警察

新しい警察小説の誕生に出会え!

○日常に突出する非日常。

パトカーがロボット型装備に身を固めた
凶悪犯と出会う。
その凶悪犯たちは地下鉄構内に立てこもる。
そんなシーンから、新しい警察小説は始まる。

冒頭のイメージから甲殻機動隊に近い
ロボット系アクションノベルを
イメージして読み進むと、
物語では警察内部の確執が描かれる。

硬直化する組織、対立するセクター。
日本のあちこちで見られる動脈硬化がそこにある。
この物語はリアルな日本の組織論なのだ。そして。

風穴を空けるのは
近接型戦闘装備による凶悪犯罪に対して
設立された特捜部。
そこに所属する3人の傭兵。
そして、機甲兵装。二足歩行有人兵器だ。


〇警察内部の組織小説を超えて。

日本の、そして世界の警察小説の
ひとつのテーマが警察の組織の問題だ。
組織に対する個人の葛藤は
警察小説を超えて、現代的テーマだ。

しかし、リアルは閉塞へと向かう。
そこにどう風穴を空けるのか。
その解答がこの『機龍警察』シリーズだ!
言いすぎだろうか。
SFの想像力が警察小説に新たな地平を切り開く。
そんな可能性を感じる。


○世界レベルの冒険小説の萌芽。

3人の傭兵、そして外務省から来た部長。
こうした国際舞台に広がる人物を配置したことで
この物語シリーズは国際性を嫌でも帯びていく。
世界を舞台にした物語を内包している。
日本人傭兵、ロシアの元刑事、
アイルランドの女性テロリストを配したことで
それぞれの抱える問題から
新たな冒険小説が立ち上る匂いがする。

作者が愛するヒギンズの『鷲は舞い降りた』
マクリーンの『女王陛下のユリシーズ号』
の2大小説に迫る
世界レベルの冒険小説への意欲を感じる。

警察を舞台としたポリティカル小説
機甲兵装を核とするアクション小説
傭兵と元外務省官僚から由来する国際冒険小説。
3つの要素を内包して
新しい警察小説は起動した。


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(2010/03/19)
月村 了衛

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[ 2013/01/22 11:08 ] | TB(0) | CM(0)
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Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
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