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永遠の0

決して死なないと誓っていた
ゼロ戦乗りが
最後にどうして還れなかったのか。
その思いに胸が熱くなった。


すべての日本人に読んでほしい1冊だ。
という僕も遅読みだった。

第二次世界大戦。
「娘に会うまでは死ねない。
 妻との約束を守るために」
そういい続け、
臆病者と言われ続けた男は
優秀なゼロ戦乗りだった。
彼はしかし。
終戦間際に出撃し
還らぬ人となった。

なぜ男は最後に
逝ってしまったのか。
男の孫がその秘密を探るべく
当時の戦友たちを訪ね歩く小説だ。

第二次世界大戦敗戦は
現代の日本に直結している。
決して歴史の彼方の話ではない。

今の日本はあの敗戦から始まってる。
戦争から帰った男たちが
焼け野原から日本を復興させてきた。
その原点を知ることは
現代を生きる私たちにとって
非常に重要なことだ。
小説という形で
そんな戦時中の祖父たち世代の思いを
明らかにしたのがこの本だ。

小説はゼロ戦の特攻作戦を
911のテロとの比較で語り始める。
特攻隊はテロリストだと。
このショッキングな問いかけから
主人公の青年は
ゼロ戦乗りだった祖父のことを調べ始まる。
そして、臆病者というレッテルを貼られた
祖父の姿が現れてくる。
祖父は生きて帰ることを必死で願っていた。
その祖父がなぜ最後に死んでしまったのか。
その謎を探る形で物語は進む。

途中、新聞記者に代表される現代ジャーナリズムの
硬直した思考形態についても描かれる。

また、戦時中の軍隊上層部の出世主義
こちらも硬直化した組織についても暴かれていく。

この辺りは、現代日本の組織が抱える問題が
当時から存在していたことに驚かされる。

一人のゼロ戦乗りの思いを巡る物語は
日本のさまざまな問題を横糸に紡ぎながら
次第に熱く高まっていく。

ゼロ戦乗りは、いや当時戦った
日本人たちはどんな思いだったのか。
彼らを動かしたのは
テロリズムや高揚した国粋主義だったのか。
作者はそこに国に残した妻や子供への思いを見る。
そして、共に戦う戦友たちへの思いを見る。

ラストの衝撃的な展開を読んだとき
涙が止まらなくなった。

これは決して戦争小説ではない。
家族への、日本への思いを綴った鎮魂歌なのだ。

だからこそ、現代を、彼らが生きたかった現代を生きる
日本人すべてに読んでほしい物語だ。

永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
(2009/07/15)
百田 尚樹

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[ 2013/06/07 11:25 ] | TB(0) | CM(0)
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ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
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