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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

これは終わりの物語であり
始まりの物語である。


村上春樹はいつも切ない。
どこか悲しい。
それは読むこちら側の
気持ちのありようかもしれない。
いつも、かつてとこれからを刺激される。

村上春樹の書く物語はいつも
今日と明日の境目にポツンと
置かれているような気がする。

この本もそうだ。

多崎つくるという主人公が
かつての友だちを巡礼する。
そこにはある秘密があり
物語を動かす
機動力になっていく。

はるか昔
高校時代の話であり
社会に出てポジションをもった男が
学生時代の問題に改めて立ち向かう
という姿は
青年でも
実年でも
読み手の側に引き寄せて
とらえることができる。

これはあえて言えば
人生の終わりの物語であり
同時に終わらない限り
始まりの物語でもあるのだ。

さらに。
日本に、この世界の中に置かれた
私たち一人ひとりが
過去に向かい
現実と対峙し
今日から日付が変わる明日を
待ち望むことでもあるのだ。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
(2013/04/12)
村上 春樹

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[ 2013/08/29 15:26 ] | TB(0) | CM(0)
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Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
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