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100回泣くこと 本と映画とDVDはこれを見よ!

ほぼ1日1作品をめざしてレビュー!

100回泣くこと

演出と本と役者。
それらが微妙にかみ合わない。
残念でならない。


原作者は好きな作家だ。
心のやわらかいところに触れてくる感情描写。
それはいつしか普遍性を持つ。

だから、キャスティング段階でどうなかとは思った。
WOWOWで観た。

本はいいのかもしれない。
大倉と桐谷も美しい佇まいをもつ。
監督のヴァイブレータは心に迫った。

しかし、すべてかみ合わない。

大倉と桐谷は強い感情表現をしない役者だ。
そして、原作のトーン。
物語は感情の吐露を避けて静かに進む。

事故で記憶を失った男。
その男と再び出会い、改めて恋を始める女は
しかし、癌に侵されていた。
後半デジャブのように繰り返される
過去の葛藤。
そして、二人は。

単なる悲恋の物語ではない。
喪ったものを取り戻せるかという問いかけだ。
もう一度同じ場所に立ったとき
どうするかという悲しみだ。

二人が感情を発露すればするほど
観ている僕は感情が抑えられていった。

かつて失われたものを取り戻す静かな戦い。
それは誰の人生にもあることだ。
いや、それこそが人生のある種真実かもしれなあい。
そういった思いにコツンと当たらなかった。
だから、残念なのだ。

このキャストで、この物語であるなら
もっと違う演出が欲しかった。
例えば、大倉側と桐谷側から見た物語を交互に描く。
例えば、誰かの語りにする。
例えば、脇にもっと強い人物を置く。

主人公たちがぶち当たり、闘っているその過酷な運命。
そうした闘いが、こちらにもうひとつ伝わってこなかったのが残念だ。

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(2014/02/05)
大倉忠義、桐谷美玲 他

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プロフィール

ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
1日1レビューをめざします。
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