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屍者の帝国

故伊藤 計劃氏の構想を
盟友・円城 塔氏が小説化した。
死と命に関する壮大な思索だ。


死の淵にあった伊藤 計劃氏が
屍者が甦る小説を構想する。
そのことで、もう既に心はざわめく。
意識と無意識がせめぎ合う。

舞台は今と少し違う近い過去。
1870年代のロンドンから始まる。
主人公はワトソン。
とくれば、ホームズの匂い。
さらにヴァン・ヘルシング。
フランケンシュタイン博士が話題に上り
その時代の主たる技術が
屍者を労働力として使うことだ。

ワトソンは秘密機関のスパイとなり
ロンドンからボンベイ、アフガニスタン
バダフシャン、東京、アメリカ、ロンドンと
世界を駆けながら、屍者の秘儀を追い求める。
アクションシーンもあるが、そこで展開されるのは
死と命に関する壮大な考察だ。
翻って、生きるとは何か。生とは何か。
までを伊藤 計劃氏は死の淵で思考した。

ワトソンのパートナーとなるのが
記録する屍者フライデー。
レット・バトラー、ハダリーが同志となり
最後の方にはノーチラス号も出てくるなど
さまざまに知性を刺激する。

生と死に関する思索も多彩だが
こんな言葉もあった。

「生命とは何だと思う」
「性交渉によって感染する致死性の病」

感情をはるかに超えて
思索は広がっていく。
現実世界の見え方をも変えながら。

そして、感情を乗り越えられない私は
伊藤 計劃氏の死をやはり悲しんでしまう。

屍者の帝国屍者の帝国
(2012/08/24)
伊藤 計劃、円城 塔 他

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[ 2015/03/24 10:35 ] | TB(0) | CM(0)
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Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
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