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スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望

最新作は女性が主人公。
ってナウシカじゃん。
でも……。


話は1977年に遡る。
マイルドセブンが発売され
キャンディーズが「普通の女の子に戻りたい」と言い
有珠山が噴火し
大洋ホエールズが横浜に移転を表明し
テレビが完全カラー化し
横田めぐみさんが拉致され
ピンクレディのUFOが流行った年に
アメリカで『スター・ウォーズ』が公開された。
後にシリーズと併せて改題された
『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』だ。
翌年に日本でも公開されるが
この映画が大ヒットした結果
ベトナム戦争後の内省的なアメリカ映画は
エンターティメントに舵を切り
SF映画がヒット作として市民権を得るようになった。

『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』には
いくつもの要素が潜んでいる。

1番目は英雄の誕生である。
ルーカスは
ジョセフ・キャンベルが神話を分析した
『千の顔をもつ英雄』という本に記された
英雄の構造に刺激されたとされる。
簡単に言うと
(1)「セパレーション」(分離・旅立ち)
(2)「イニシエーション」(通過儀礼)
(3)「リターン」(帰還)である。
主人公たるルーク・スカイウォーカーは
辺境から旅立って、英雄へと成長していく。
この過程はこの映画を含めた初期3部作で描かれる。

2番目は宇宙人=クリーチャーとの共存である。
ルーカスは当初、『フラッシュ・ゴードン』の映画化や
『隠し砦の三悪人』のリメイクを企図したが
版権問題で座礁に乗り上げ
『スター・ウォーズ』に取り組むことになったのである。
この背景には西部劇の復権があり
完全なる悪としての宇宙人を設定できるため
スペース・オペラになったという説がある。
そこで、さまざまな宇宙人が登場し
その中でダースベイダーという完全なる悪が生まれる。

3番目は冒頭のタイトルと絡むが
レイア姫の存在である。
姫と騎士という中世ヨーロッパを思わせる構造の中で
姫がおてんばで活発で恋に落ちる予感を見せる。
この姫の存在がこの映画全体の中心であることは間違いない。
そして、この映画から数十年が経って
最新作でようやく女性が主人公になるのである。
姫が中心という意味は
ルークとの関係やハン・ソロとの関係においてである。
この映画の主たる人物は
ルークとハン・ソロとレイア姫とダースベイダーである。
辺境から登場した英雄候補
アウトサイダーのタフガイ
そして姫
さらに敵役のダースベイダー。
この4人をめぐる物語がスター・ウォーズの主軸である。

4番目はSFX、VFXの驚異である。
今観ると『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』は
特撮効果において古さは否めないが
しかし、この作品に多くのファンがついた理由の一番は
宇宙人たちの造形
宇宙船の戦闘シーンなどの
特撮効果であり
物語よりも、こうした表層が
人々の心をとらえたのである。

他にも子細に分析すれば
さまざまな要素が詰め込まれた『スター・ウォーズ』であるが
いい意味でも、悪い意味でも
この映画が、その後の映画の行方を左右したことは間違いない。

そして、単純なスペース・オペラに見えた
この第一作から始まり
父と子の物語が立ち上がってくるのは
ご承知の通りである。
そのことはジジョセフ・キャンベが語る
英雄の誕生には必然と言わざるを得ない。

スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望
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Author:ミツ
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