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模倣犯(テレビ東京スペシャルドラマ/2016年9月21〜22日)

宮部ミステリーは暖かくも、怖い。

模倣犯というと、犯罪のマスコミによるアナウンス効果によって、
類似犯罪が出ると想像した。まったく違った。
タイトルに込められたクライマックスの逆転劇。
タイトルをつけた時点でクライマックスまで想定されている。
宮部みゆきの構想力に恐れ入った。

川端の公園で切断された片手が発見された。
猟奇的な犯人を予感させる始まり。
犯人がマスコミや被害者家族に電話をかける劇場型犯罪。
メディアと犯罪の関わりがテーマなのは明快だ。
犯人と対峙する役割を
中谷美紀演じる女性主婦ライターが担うのは必然の構図。
犯罪とメディアによる影響が描かれていく。

当初は犯人探しがクローズアップされるが、
唐突に犯人と思われる二人が遺体とともに自動車で事故死する。
そして物語は犯人二人の幼少期の回想へ。
この辺の予期せぬ展開は宮部みゆきならでは。

そして、真犯人と女性ライターの闘いへと
物語はフォーカスされていく。
クライマックスでタイトル『模倣犯』の意味が明らかになる。

そして、クライマックスもテレビ局であるところに
この物語のメディアと犯罪というテーマは通底される。

ラスト豆腐屋のおやじの慟哭は心を刺した。

暖かくも、残酷。
宮部ミステリーはいつも奇妙な不調和で
社会の矛盾をあからさまにしてみせる。

ドラマとして見た場合、
ヒロインの中谷も主役ではない。
主役はむしろ被害者家族であり、
現代社会で生きる市井の人々、なのだ。
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ミツ

Author:ミツ
神奈川県在住の
フリーランスコピーライター。
本と映画を中心に
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